iDeCoで投資すべき投資信託

iDeCo

iDeCoで取り扱っている金融商品

ここではまず、iDeCoで扱っている金融商品について、理解を深めていきましょう。

最初に、iDeCoの仕組みをおさらいします。

 

  1. 自分で決めた掛け金をiDeCo専用口座に拠出
  2. iDeCo専用口座に拠出した掛け金を年金資産とし、自分で金融商品を選び運用
  3. 運用した年金資産を60歳以降に受け取り

 

どのような金融商品で運用するのか。

iDeCoはその運用成績によって、将来受給できる金額に差が出ます。

自分が選んだ金融商品次第というワケです。

 

iDeCoの金融商品については、iDeCo運営管理機関となっている各金融機関が商品を厳選し、3~35本と本数を絞っています。

通常、投資をするときは、自分でたくさんの商品の中から選ぶことになるので、この制度は投資初心者にとっては心強いです。

 

ここでは、どんな性質の投資商品がどのような運用結果につながるのかを想定できる程度まで伝えていくので、実際のiDeCoの金融商品選びに役立ててください。

 

iDeCoで取り扱っている投資商品は金融機関によって本数も銘柄も様々ですが、大きく分けて2通り。

「元本変動型」と「元本保証型」です。

 

「元本変動型」はさらに2種類に分かれ、株式や不動産REITを扱う「高リスク型の投資信託」と、債券を扱う「低リスク型の投資信託」から選べます。

投資信託なので、元本割れのリスクはありますが、そのぶんリターンも大きいです。

 

「元本保証型」は、定期預金や保険を扱います。

定期預金は、満期日までお金を預けてその利息を受け取る仕組みです。

保険は「生命保険」や「損害保険」などを扱います。

満期を迎えると、元本と利息以外に、商品によっては配当金が支払われることもあります。

元本割れはありません。

ただし、低金利が継続すると運用益は期待できませんので、管理手数料との兼ね合いで元本を下回る場合があります。

 

iDeCo運用は配分変更とスイッチングで調整する

iDeCoの長い運用期間の中では、その時々の年齢や運用環境・社会情勢の変化によって、リスク・リターンを変更したいと思う場面が必ず出てきます。

例えばですが、人為的なものでいうと、iDeCoに加入した当初は運用の仕方がよくわからずに元本保証型の商品だけで運用していたところを、もっと利益が出るような商品に投資したいと思う場合です。

そのようなときには、配分割合の変更をする配分変更、または運用商品の変更をするスイッチングで、iDeCo運用をうまく調整し
ていきましょう。

 

「配分変更」とは、運用商品の比率を変更することです。

手数料はかかりません。

また、定められた期間内であれば何度でもやり直せます。

忘れてはいけないのは、配分変更は「運用方針の変更」だということ。

長期運用なのに、短期的な思惑で方針を変更することはあまり得策とはいえません。

必要最低限にとどめておきましょう。

 

「スイッチング」とは、現在持っている運用商品を売却・解約して、他の運用商品に買い換えることをいいます。

例えば、運用商品Aを10万円、運用商品Bを20万円で売却して、新たに30万円の運用商品を購入するようなケースです。

スイッチングは少なくとも3ヶ月に1回以上できるよう法律で定められていて、金融機関ごとにその範囲内で「毎月」や「毎日」などできる頻度が異なり、回数制限にも違いがあります。

気になる手数料ですが、投資信託によっては「信託財産留保額」というコストがかかる場合もあるので、必ずチェックしておきましょう。

 

iDeCoで投資すべき商品

一般的に、掛け金の安全性を最も重視する場合は、「元本保証型」の定期預金・保険を100%の割合で指定します。

ただ、先ほども述べたとおり、昨今の低金利環境を考えると、定期預金や保険などの「元本保証型商品」だけでは、負担した手数料をまかなえるほどの利息収入さえ得られません。

 

リスクをとっても大きなリターンを得たいと考える場合は、「元本変動型」の投資信託を選ぶと、iDeCoのメリットである「運用益が非課税になる」強みが活かせます。

最初から掛け金を投資信託に100%振り分けることに抵抗がある場合は、投資信託30%・定期預金70%程度の「安定運用パッケージ」を作り、時間をかけて着実にリターンを積み上げていく方法で行うのがおすすめです。

 

あとは、各金融機関で絞られた本数の銘柄の中から株式・債券の銘柄を最初からバランスよく配分し、金利の変動に応じて株式を増やしたり、債券を増やしたりして配分を変えるのがよい手法です。

 

100%儲かる投資はないため、いろいろなパターンで投資をしておく必要があります。

運用益が非課税になるのであれば、株式に寄る投資信託を選んだほうがいいのではないか、と思う人もいると思いますが、分散投資はリスクマネジメントの基本です。

具体的には、高金利のときには債券中心、低金利のときには株式と不動産REITを中心にインデックス投資をするのがおすすめです。

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