ほったらかしでお金が貯まるスワップ金利
ここまでの話で、もしかしたらもう投資は十分だという人もいるかもしれませんが、最後に１つ紹介したい投資が、FXで毎日金利を受け取る「スワップ金利」です。
投資してきた高配当株や株主優待株を、そのままほったらかしにしておくだけでお金が蓄積されていくので、お金からの自由をつかんだFIRE後にはピッタリな投資方法です。
FXといえばハイリスク・ハイリターンのイメージが強いですが、「スワップ金利」は購入した外貨に付く金利を毎日受け取るだけなので、その値動きに右往左往する必要はありませんし、時間も手間もかけずにできます。
それだけなのに、蓄積していくと意外な金額になるので、ぜひ試してほしいと思います。
FXのスワップ金利で毎日金利を受け取る
スワップ金利のことを詳しく説明していきます。
FXとは、外貨を売買する金融商品のことで、簡単にいうと、ドルやユーロの外貨を売買して、その為替差益で儲けようというものです。
多くの証券会社では、FXを始める場合、現金を証拠金（担保）として預けることになります。
すると、その証拠金の数倍の額で取引ができるのです。
「レバレッジを利かせる」というのは、「証拠金の倍率を利かせる」という意味なのですが、実は証券会社によっては、この証拠金の代わりに持ち株を代用証券として扱ってくれます。
例えばですが、証拠金に10万円を入れた場合、レバレッジ25倍で250万円分のFX投資が可能です。
その10万円を証拠金として入れてしまうと、そのお金は増えることも減ることもなく、長い間寝かせるだけとなってしまうのはもったいない。
そこで、持っているアクティブな株を代用証券にして預けます。
限られた証券会社のみの扱いになりますが、証拠金として登録するのは、この本の各章で紹介してきたインフラ投資やREIT、高配当株、株主優待株などの持ち株を証拠金（担保）として、FX投資をしていきます。
FXの投資方法は2種類あります。
外貨売買の価格差で差益を得る方法と、FXで購入した外貨に毎日発生する金利（スワップ金利）を受け取る方法です。
売買差益で儲けるFX投資の場合は、非常に値動きが激しいので、始めたらずっとその値動きを注視しなくてはなりません。
でも、こんなところで縛られていたら、FIREを達成してお金から自由になった意味がなくなってしまいます。
筆者が紹介したいFX投資は、購入した外貨のスワップ金利を得る方法です。
スワップ金利は価格の上げ下げとは無関係なので、値動きを気にする必要はありません。
「海外の高い金利の外貨を買って、利息をもらってしまおう」というのが「FXでスワップ金利を得る」ことの意味です。
持っている通貨を売らない限り、スワップ金利はずっと発生します。
株式の配当金のようなモノだと考えてください。
筆者の場合ですが、FX投資では「南アフリカランド」をメインで買っています。
スワップ金利を日々もらっているわけですが、「南アフリカランド」はブログ執筆時には8円。
FXで8円投資すると０.0016円を毎日もらえます。
ということは、8万円投資すると毎日16円の利息がもらえます。
1ヶ月で480円。1年で5760円。もし80万円投資したら5万7600円です。
年利7.2％にもなります。
FX投資でスワップ金利を受け取る方法を、いまここで知ってすぐに始める人と、知らないでい
つまでも始められない人との差は、年額で2万円にもなる場合がある。知らないで損することは、意
外に世の中にたくさんあるものです。
持ち株でスワップ金利を受け取ろう
持ち株を担保にしたFX投資でスワップ金利を受け取る方法です。
持ち株を担保にFX投資を始めるときに、口座を開設できるのは「代用有価証券」が使用可能な会社に限ります。
それができる会社はまだ少ないですが、その中でおすすめなのが「auカブコム証券」です。
インフラ投資や株主優待株もここで購入して、その株をそのまま代用有価証券にして証拠金とします。
具体的にはこんなイメージです。
auカブコム証券で、インフラ投資を1000万円しているとします。
1000万円分のインフラ投資を代用有価証券として登録。
代用する株の評価は70％ですので、1ランド8円の南アフリカランドは、700万円÷8円＝87万5000ランドだけ買うことができます。
この87万5000ランドに1ランド分の金利0.0016円を掛けると、毎日もらえる金利は1400円。
月で4万2000円、年間で50万4000円となります。
最初は、レバレッジなしの1倍から始めてみましょう。
レバレッジを利かせた場合のリスクは、為替の変動による売買時における損失と、株価の変動で元本が崩れてしまうことです。
個人的には、レバレッジ2倍程度を推奨しています。
レバレッジなしでも、南アフリカランドならば先ほど計算したとおり年利2.7％です。
これに加えて、証拠金の代わりにしている持ち株の配当と株主優待を受け取れることになります。
このように、すでに持っている株を活かした低リスクの蓄積型資産運用で、FIRE後も着実に収入を増やしておけるのであれば、もうお金に執着することもなくなります。
収入を増やして支出を減らすことを基本にして暮らしていけば、お金から自由になれるハードルはぐっと下がります。
FIREの達成は、豊かな生活を目指すことですが、大金持ちになるのがマストではないのです。
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