FIREを実現したら会社を作ろう

起業

頑張らない起業で「収入を増やし出費を減らす」

生活していく上でマストな住居費や食費、光熱費、通信費などなど。

これらの一部を経費として計上できたとしたら、素晴らしいと思いませんか。

なにしろ経費になれば、そのぶん、税金が安くなるのですから……。

 

実は、起業すればそれが可能になるのです。

起業すれば、その事業に関わる費用はすべて経費になって収入から引けるので、課税される所得が減り、税金の負担は軽くなります。

であるならば、FIREを実現して会社勤めが不要な経済的自立を手に入れたあと、次にやるべきは「頑張らない起業」です。

 

これまで比較的安定した投資案件を選びFIREを実現して、無事に早期退職できる道を示してきました。

とはいえ、投資にはリスクはつきもの。

今後、FIRE生活を継続するためにも、自分の足で立ち経済的自立の道を歩み始めることが大切になります。

 

FIREは「収入を増やし出費を減らす」が基本の考え方です。

FIREの実現後、少々贅沢ができるようになったとしても、この考えは変えません。

「収入を増やす」ための経験と学びのマネタイズ、「出費を減らす」ための起業による「節税」と「社会保険料」の扱いについて伝えます。

ここでいう起業は、あくまで「頑張らない起業」です。

日常の延長線上でマネタイズし、そこに関わる日常の生活費をすべて経費として計上していきましょう。

 

起業して会社を作ると、法人だからこそできる投資商品(小規模企業共済、セーフティー共済、企業型確定拠出年金)を使ってさらなる控除も可能です。

給与は、社会保険加入要件の最低ラインである8万8000円で確定しておきましょう。

 

税や社会保障の知識を持つことは収入を増やす早道です。

投資は損をする可能性があるけれど、節税も社会保障もノーリスク。

知っておくのと知らないのとでは、同じ収入があったとしても税金や保険料の支払いに差が生じます。

 

頑張らない起業で税金を安くする

個人が事業を始めて払うことになる税金は、所得税・住民税・個人事業税・消費税です。

それぞれの税金について簡単に触れておきます。

 

所得税

個人の所得に対してかけられる、国に収める税金です。

1年間のすべての所得から所得控除を差し引いた残りである課税所得額に課税されます。

 

住民税

市町村民税・道府県民税の総称で、1月1日時点に住民票のある地域に納付します。

地域社会でかかる様々な費用をできるだけ多くの住民で分担するという意味が込められた税金です。

個人事業主が確定申告をするとその情報が管轄する役所へ回り、自動的に住民税の額が決定されます。

つまり、所得税額が住民税額にも影響するので、その意味でも所得控除は大切です。

 

個人事業税

個人で事業を行っている人が地方自治体に納める税金です。

事業を行う場合には様々な行政サービスを受けられますが、その行政で使う経費の一部を、個人で事業を行う人が負担する意味で支払います。

個人事業税の税額の出し方は、個人事業税の税額=課税所得金額×税率となります。

 

消費税

個人事業主としての経済活動の中で、モノやサービスに対して受け取った消費税のことです。

個人事業主として消費税を預かっているので、その預かり分を納税します。

免税事業期間は、開業してから2年間。

もしくは、2年を過ぎていても、前々年の課税売上高が1000万円を超えていなければ、免税されます。

 

ここまで、起業して個人事業主になったら払わなくてはならなくなる4つ税金(所得税、住民税、個人事業税、消費税)について見てきました。

よく目を凝らして見ると、この4つの税金はすべて課税所得額がベースになっているのに気が付きましたか。

「頑張らない起業」で確実に税金を安くするためには、所得控除などを使って課税所得を減らすのが近道です。

 

頑張らない起業で課税所得を減らして節税する

課税所得とは、収入から所得控除や必要経費を除いたあとの金額です。

起業による節税は、FIRE後の生活のレベルを維持し、出費を抑えてくれます。

 

課税される所得額を少なくし、節税する方法は次の2つです。

 

  • 必要経費を積み上げる
  • 所得控除を積み上げる

 

事業の売上から必要経費と所得控除を引いたものが課税所得です。

この課税所得がマイナスなら所得税は発生しません。

 

必要経費を積み上げる

マネタイズにかかった費用の領収書やレシートはすべて保管しておきます。

使ったお金の証明ができない場合は、出金伝票を起こし、何に使ったかを明確にして、税務署から尋ねられたときに明快に答えられるような経費の積み上げをしておきましょう。

 

ここからは、筆者のブログを例に、必要経費の考え方を伝えます。

 

筆者の観光列車の乗車記録は、すべてブログの記事として公開していて、アドセンス広告の収益を得ています。

なので、収益を得るための必要経費には、乗車券代金や移動交通費、地方であれば宿泊先などもすべて含まれるのです。

 

また高血圧改善ブログについても同様です。

高血圧改善のためにサプリメントを飲んで感じていることをブログでシェアして、すでにアフィリエイト収入が発生していますので、収益を得るための経費としてサプリメントの購入費用も必要経費になります。

 

収益が発生していれば、趣味でも健康のために行動したことでもすべて経費として計上できるのが「頑張らない起業」のメリットです。

経験や学びをコンテンツとして発信する「頑張らない起業」では、日常生活にかぶる部分も意外に経費になります。

 

  • 作業場所代(家賃、光熱費)
  • パソコン代(10万円以上のものはそのものによって年ごとに減価償却)
  • 通信費(インターネット、スマホの通信費、電話料金)
  • 旅費交通費
  • アフィリエイトやYouTube動画で紹介する物の購入費用
  • コンテンツを作るための参考書籍・資料代
  • 自分のスキルの上積みになる自己投資代(セミナーや講座の受講)
  • 打ち合わせで飲んだコーヒー代

 

言ってしまえば、すべてが収入につなげるための必要経費です。

ふだんの日常生活にかぶっているものも多いし、これまで自分が体験したこと、経験したことも、趣味も、持病も、習いごとも、情報発信で収益化ができていれば、お金を生むための費用としてすべて計上できます。

これが「頑張らない起業」をおすすめする理由です。

ただし、これらの中には、日常生活での使用分と案分しなければ経費にならないものもあるので、注意してください。

 

さて、このあたりでもう一度、所得税と住民税についておさらいしておきましょう。

この2つの税金は、課税所得にかけられる税金です。

課税所得とは、売上から経費と控除額を引いた金額ですから、経費を積み上げるほど、税金の負担は軽くなります。

 

となれば、考えてみてください。

自分のこれからの経験や体験、学びにお金をかけても、それが経費として計上できるのであれば、あまり気兼ねはいりません。

もっといろいろな経験をして、勉強もして、本も読んでそれらに必要なお金であれば使ってください。

こんなメリットが享受できるなんて、ほかではなかなかないことだと思います。

 

所得控除を積み上げる

所得控除とは、課税所得額の対象にならないお金です。

所得から所得控除と必要経費を引いた金額に課税されます。

 

FIRE達成後の「頑張らない起業」では、青色申告をするようにしてください。

帳簿の記帳が少し面倒に感じるかもしれませんが、クラウド会計サービスを使えばそれほど大変ではありません。

しかも、青色申告をすると青色申告特別控除が受けられます。

最大65万円なので、これはやらない手はないのではないでしょうか?

 

代表的なクラウド会計サービスには、「freee」「マネーフォワードクラウド」の2つがあります。

どちらも使いやすいですし、サポートもしっかりしているので、初心者でも簡単に記帳できると思います。

普通に生活しているだけでは経費や控除にならないものも、起業して確定申告をすれば、生活レベルを下げることなく節税できます。

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