できるところから始めよう
FIREはできるところから始めるのがコツです。
やると決めたらいますぐにスタートしましょう。
できない理由をいっているうちは何も進みません。
「資金がある程度、貯まってから」などと、つべこべいわずに始めてしまいましょう。
最初は、運用益の税が優遇されるNISA、iDeCoを使って積立投資から始めます。
長く続けるほどに複利効果が期待できるので、時間をかけて資産を作るのに向いている投資方法です。
毎月の給料から生活費を除き、積立投資に回す額を決めて投資を始めます。
残ったお金から徐々に、高配当銘柄やロボアド投資、株主優待株などに投資先を広げていきます。
お金を貯めるための原資は
FIREをすると決めたら次は、具体的にいま手元に入るお金をどのように使って投資運用を進めていくかです。
勤務先の会社から振り込まれる給与は、毎月継続する金融商品の原資金にします。
「老後資金」はiDeCoとつみたてNISAで積み立て、「教育資金」は学資保険の掛け金で月払いです。
会社員として投資できる上限はそれぞれを合計して6万6000円程度で、その内訳としてiDeCoは会社員の上限が月2万3000円、つみたてNISAは年間40万円(月3万3000円)、学資保険は控除を考慮して月1万円とします。
もしも余裕があれば、2023年まで使えるジュニアNISA枠で教育資金を増資していくとよいでしょう。
毎月のことなので、安定した収入である給与をあてるのが適切です。
次に、いまお話しした毎月継続する金融商品の6万6000円を引いた給与の残額に、「頑張らない起業」で得た副収入をプラスして、実際の生活資金や食費、家賃にあてます。
さらにその余剰金は、FIRE後の資金の準備原資として用いることとし、高配当投資、ロボアド投資、株主優待銘柄の購入で実際の資産形成をするのが得策です。
なお、ここでいう副収入については、FIREをして時間ができたときのために、いまのうちから自身の学びや経験からコンテンツを作って副収入を得る方法を知り、会社員時代から実践を積んでほしいと思います。
投資をするときの考え方
投資とは、器に注がれた水が満々としてあふれ出し、その下のひとまわり大きな受け皿に流れ込むようなものです。
いちばん上の器は早く目標額に到達したいので、利回りのよい金融商品や投資先を選びます。
運用がうまくいって水があふれ出したら、次の受け皿にはひとまわり大きな器を選び、最初の器より利回りを落とした金融商品や投資先を選んで運用を開始。
また目標額に到達したら次の受け皿へ――。
この繰り返しで金融商品や投資先を増やしていきます。
同時に投資額も運用益も増えているはずです。
利回りのよいものばかりに集中してしまうとリスクが偏り、何かあったら共倒れになってしまいます。
これを回避するためには、それぞれの器に必要以上のお金はプールさせません。
「4%の利回りで10万円投資して20万円にする」などと目標額を決めて、それができたらまた次の金融商品や投資先へと広げていきます。
とはいえ、私たちは投資家になるわけではありません。
投資にいそしみ、日々、株価とにらめっこしているとしたら、それは会社員から投資家に転職しただけ。
会社員をしながらの副業も同様です。
お金のためにせどりやアフィリエイトをやるのであれば、単にセドラーやアフィリエイターに転身しただけのことです。
FIREはあくまでも、経済的自立を目指すことを意味します。
簡単でシンプルな投資法で資産を増やしながら、自分らしい人生を生きることが重要です。
常に最悪の事態を想定しておく
「FIREを達成して早期リタイヤできたとしても、そのあとに株が暴落したり、投資がうまくいかなくなったりしたら、どうすればよいのでしょう。
FIRE達成までの過程は、様々な金融商品や国の施策、税の優遇措置などを使って「支出を減らし収入を増やす」ことが基本です。
このブログでは、人生に関わる資金をすべて投資でまかなうような提案はしていません。
とはいえ、投資することになればリスクがありますから、運用がうまくいかなくなることも想定して、絶対に確保しなければならないお金にはヘッジを利かせるように組み立てています。
FIREを達成した段階になれば、労働力と生活保護の二重のヘッジが利きます。
いざとなれば働けばよいですし、病気やけがで働けないときは、生活保護の受給資格要件を満たすときです。
ちなみに東京23区に在住の30歳男性単身者が生活保護を受け取る場合、生活資金(生活扶助)7万6460円に、住居費用が上乗せされて支給されます。
そう考えると、FIREを達成して早期リタイヤしたあとで最悪の事態になっても、それほど困窮した状態になるとは考えにくいといえます。
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