ロボットアドバイザー投資は投資先を分散させて投資する

ロボット投資

いまから始めるロボアド投資

口座を開設し、ロボアド投資を始める準備が整うと、AIからポートフォリオ診断を受けます。

質問に答えながらこちらの年齢や職業、属性などの情報を記入してプロファイルを預けます。

その情報からAIがリスク許容度を測りポートフォリオを形成。

投資する金額を決めれば、あとはすべてお任せで運用もリバランスもしてくれます。

 

AIの質問に正直に答えていくと、いまの自分のリスク許容度に見合ったポートフォリオができるので、投資初心者にも不安は少ないはずです。

しかし、初心者であってもあえて質問の答えを「投資経験3年」にするなど若干操作し、リターンをとるために多少のリスクをとるように仕向けてAIにポートフォリオを作ってもらうのも、個人的には悪くないように思います。

投資経験の浅い自分がやるよりも、AIの確かな判断に委ねられるからです。

 

もちろんロボアド投資もあくまで投資ですから、元本の保証はありません。

しかし、ロボアド投資の投資先はリスクヘッジされている投資信託ですから、その投資信託が破綻しない限り、元本割れになることはほぼないと思われます。

 

なお、ロボアド投資は、まとまったお金があるのであれば一括買いがおすすめです。

以降では、これから始める人のために、いま注目されているロボットアドバイザー投資を7つ挙げます。

それぞれのロボアド投資が投資している先も違うので、1ヶ所のロボアド投資に集中するよりもいくつかに分散投資したほうがリスクヘッジはできます。

 

THEO(テオ)

質問に答えてAIが診断した結果をもとに、231通りの中から一人ひとりに合ったポートフォリオを作成。

海外ETFを中心に運用が行われます。

海外ETFは信託報酬額が低いのがメリットですが、為替レートによって価格が変動するので注意してください。

 

主な投資先として選ばれているのは、長期的に高いリターンを狙う値上がり益重視の「グロースポートフォリオ」では株式ETF、安定性重視で着実に利益を狙う「インカムポートフォリオ」では債券ETF、株式を避けることで金融市場に振り回されないインフレ対策重視の「インフレヘッジポートフォリオ」では不動産、金などです。

このように目的別で3つの機能ポートフォリオを組み合わせて、世界30ヶ国のETFを通し、86ヶ国・地域の1万1000銘柄に分散投資しています。

 

目的別にポートフォリオを組む方式は、世界最大級の年金基金であるCalPERS(カリフォルニア州職員退職年金基金)が取り入れていて、世界でも注目を集めました。

 

最低投資額は1万円から。自動積立投資も可能です。

 

 

ウェルスナビ

アメリカ市場に上場している2000本以上のETFの中から、6~7本のETFを選び、約50ヶ国1万1000銘柄に投資しています。

 

ウェルスナビの投資先として選ばれているアメリカETFのうち代表的なものを3つ紹介します。

まず、VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)は、アメリカの株式に投資しているETFで、アップルやマイクロソフト、アマゾンなども含まれています。

VTIだけで大企業から中小企業まで3535銘柄に投資していて、アメリカの株式市場の全体に投資するのとほぼ同じ効果が得られます。

 

VEA(バンガード・FTSE先進国市場〈除くアメリカ〉ETF)は、欧州やアジアなど、アメリカを除く先進国の株式に投資するETFです。

日本が24%、イギリスやフランス、ドイツなど欧州が半分以上を占め、ネスレ(スイス)やサムスン電子(韓国)、トヨタ自動車(日本)などなじみのある大企業を含む3951銘柄に投資しています。

 

VWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)は、新興国の株式に投資するETFです。

中国の比率が4割で、台湾、インドと続きます。

ネットサービスのテンセントやアリババグループといった中国企業が組入比率の上位に来ています。

VWO全体では5066銘柄に投資していて、小さな企業まで幅広いです。

 

ウェルスナビのウェブサイトからの申し込みで、2021年からNISAと連動させることもできるようになっています。

ただし、2024年からの新NISAへの移行、ロールオーバーの条件などは通常のNISAのようにいかないこともあるので、スタートさせる前にはよく規約を読むようにしてください。

 

 

楽ラップ

質問に答えて得られる診断結果から、5つの資産配分での運用コース(保守型、やや保守型、やや積極型、積極型、かなり積極型)から適した1つが選ばれます。

年に一度は長期的で戦略的なポートフォリオの見直しを行い、3ヶ月に一度は中期的で変動のある動きからAIが自動で見直します。

 

興味深いのは下落ショック軽減機能が付いているコースで、株式の値動きが激しくなると一時的に株式の比率を下げて損失の緩和をしてくれます。

 

国内の投資信託を投資先にしていますが、ファンドを通して国内外の株式・債券・REITにも投資しているので、分散投資でリスクヘッジが可能です。

バランス型に近いロボアド投資で、リバランス、為替変動リスクのコントロールも自動で行われます。

 

手数料は1%未満で、固定報酬型(0.715%)と成功報酬併用型(固定報酬0.605%+運用益の5.5%)の2種類です。

投資金額が少ないうちは固定報酬型でよいでしょう。

楽天証券が運営しています。

 

 

マネックスアドバイザー

利用手数料が0.33%。

2000以上の資産配分プランから、自分に合った投資方針が提案されます。

他のロボアド投資の場合、リスク許容度からポートフォリオを作成しますが、マネックスアドバイザーの場合は、世界最大の資産運用会社ブラックロックがマネックスアドバイザーのために出している「今後の金融市場の見通し」から投資方針を判断し、AIが作成したポートフォリオに反映させることが可能です。

ロボアド投資の多くは、リバランスのため配分を変える場合に一部資産を売却することもありますが、マネックスアドバイザーでは買い増しをしながら配分調整を行っていきます。

初心者よりも中上級者向けで、自分で調整することも一部できるロボアド投資です。

ただし、すべてお任せではないので注意してください。

 

 

ON COMPASS

月1000円からすべてAIにお任せできるロボアド投資です。

小さな投資額のうちは利益がなかなか出ませんが、無理せずに行えるのが魅力。ETFを通じて80ヶ国5万銘柄に投資しています。

 

投資先の海外ETFであるVTIは、先述のとおりアメリカの小型株から大型株まで広く扱うETFです。

アップルやマイクロソフト、アマゾン、フェイスブックなども含まれます。

また国内ETFの「TOPIX連動型上場投資信託」は東証1部に連動するインデックス型です。

2000社以上が上場し、トヨタ自動車やソフトバンクグループ、ソニーなども含まれます。

マネックス証券の子会社、マネックス・アセットマネジメントの運営です。

 

 

ダイワファンドラップオンライン

大和証券の運営しているロボアド投資です。投資先は国内投資信託で、国内外株式・債券・REIT、株式先物等派生商品などに実質的に投資する複数の投資信託を選び、国際分散投資をしています。

例えば、国内株式はTOPIX、外国株式は日本を除く先進国22ヶ国の上場株式を代表するインデックスファンド「MSCIコクサイ・インデックス」、国内債券は「ダイワ・ボンド・インデックス(総合)」、外国債券は世界主要国の国債の総合的な収益率を各市場の時価総額で平均した債券インデックス「FTSE世界国債インデックス」などです。

 

 

FOLIO ROBO PRO

2020年にスタートした比較的新しいロボアド投資です。

金融機関向けにAI技術を提供していAlpaca社と株式会社FOLIOが協業しています。

株式会社FOLIOは、LINEのワンコイン投資を請け負っているオンライン証券会社です。

Alpaca社は金融×AIに取り組む草分けで、深層学習(ディープラーニング)などのAI技術に加えて、ビッグデータ解析や金融向けデータ・ストレージなどの技術に強く、マーケット予測プラットフォーム「AlpacaForecast」「AlpacaRadar」も開発。

国内外の金融機関・事業会社に提供してきている実績があります。

 

通常、ロボアド投資は、中長期の投資で着実に収益を作り上げていく方針が主流ですが、「FOLIO ROBO PRO」は比較的短期のトレンドに合わせているのが特徴です。

投資先は海外ETFで、株・債券・金・不動産の世界分散投資をしています。

 

 

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